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彼女も、美容整形手術を受ければ自分の顔を思いどおりに変えられる、と信じて疑わなかったのだ。
担当医の思う”きれいな顔”と、彼女の思う”きれいな顔”とが違うかもしれない、という落とし穴に気がつかなかったのだ。 美容整形手術の落とし穴は他にもある。
美容整形医は5年後のその人の顔をプランニングしてほしいと思う。 人間、5年という月日が経てば、顔の状態は確実に変わっているものだ。
十代の成長期はもちろん、30代だって、50代だって変わっている。 悲しいことに、刻々と老けているのだ。
皮膚の状態も条件も変わっていく。 例えば、20代の顔に似合う目に整形手術したとしよう。
その目は、30代では違和感を覚え、40代では似合わない目になっているのだ。 顔は歳相応に老けているのに、手術をした目の部分だけは手術を受けた20代のままなのだ。
不自然なことこのうえない。 つまり、不自然でない顔にするためには、一生美容整形手術を受け続けなくてはならないことになる。
そのため一つの強迫神経症におちいる人がいると思う。 美容整形の医者は、顔の人生設計も含めて手術後の話をしてほしい。
しかし、”今”だけしか見ない美容整形手術が行われていることもあるらしい。 もちろん、心あるすばらしい先生方も大勢いらっしゃる。

しかし、美のバランスをあまり考えない医者が目立ってしまっているのだ(エステティックも同じで、受け手の身になってくれるエステティシャンが霞んでしまっているのだ)。 患者のほうも勉強してお互いに歩みよることが一番だと思う。
もう一つ、精神的な問題がある。 日本では美容整形手術を受けたことを他人に隠すことが多い。
「隠す」ということは、マイナスの考え方でもある。 きれいになって嬉しい、という反面、美容整形手術をしたのがバレたらどうしよう、という後ろめたさがつきまとうのだ。
日本人は、「親にもらった顔を傷つけた」というように考えがちだ。 欧米ではもっとオープンで、「整形したのよ。
どうかしら?」「きれいになったわよ」などと、友人の間でも平気で話す。 社会的にも「きれい」になることは認められていて、美容整形に対する考え方が、成熟しているともいえる。

また、美容整形は主にエイジング対策として行われ、シワやたるみ、シミなどを取り、実際年齢よりも若い肌にするのが目的だ。

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